Kafy's blog

人脈は“栽培漁業” SNSは個人のWikipedia

Twitterでフォローしている大学生の友人のほとんどが鍵アカウントになり、ツイートも少なくなったので今回は人脈について、
あくまで所属団体からは独立した個人の見解として読んでください。





学生とSNS

SNS上の数値化された人脈

大学が始まってフォロワー沢山出来たし友達多くて幸せ!

そう思っていた時期が、僕にもありました。


きっと皆さんにも学生時代、対して仲良くないけどとりあえず名刺交換代わりにアカウント交換をした浅い関係のフォロワーは結構いたと思う。
でも物理的に全員と深い関係になるのは難しいし、浅い上辺な関係が出来てしまうのは正直仕方がない。
しかしこの浅い関係こそがSNSでは一番厄介な存在であり、冒頭に述べた大学生のROM専(見るだけの人)化になっている。

まず、浅い上辺な関係ほど縁が切れやすいから気を遣わなくてはならない。
だからSNS上でも気を遣って本音のツイートが出来なくなったり、無理に話を合わせたりするようになる。また、フォロワー層には後輩から先輩など接し方が異なる場合も多く、コモディティ化したツイートをしようとするとどうしても自由度が減る。
ツイートするのを辞めてROM専(見るだけの人)になるとアクションを起こさない限りフォロー解除されにくくなるから、人間関係を保ちたい人はリスクを冒さず放置しがちになるのだ。

学生時代の人脈の価値

社会人になると分かると思うが、大学生までの人脈にはさほど価値はない。
大学では単位を取るための情報収集として使えるが、大抵の場合大学を卒業してからはほとんど会うことも交流することも無くなるからだ。

本音を言えない関係は不要

学生のみならず、気を遣って本音を言えないような上辺の関係は無くてもいい。
そしてそういう関係があるのなら、言いたいことを我慢してまでその人に好かれたいのか一度考えてみて欲しい。
だが、自分に必要のない人にまで気を遣って神経をすり減らすのは絶対に勿体ない。
所詮自分の人生だし、合わない人に無理やり合わせていく必要はないからだ。


人脈はまるで栽培漁業

環境と共に変化していく

人脈とはグループ的なモノで、自分の活動領域により常に移り変わっていくものだ。
高校では高校、大学では大学、社会人になれば会社のグループに所属することになる。環境ごとに人脈のグループも移り変わるものなので、一部のコアな友人以外はどうしても浅くなりがちだ。

しかし中には貴重な人脈も出てくる。
例えば社長になったりスポーツ選手になったり業界に強いコネを持つ人材になったり。そうした人脈にはとても価値がある。
人脈とはこのように長期的に育つまで待つ投資的な側面がある。
これは漁業における栽培漁業※のシステムと同じだ。

栽培漁業とは、稚魚を海などに一度放流して大きく育ってから漁獲する漁業システムのこと。



人脈と投資の関係性

エンジェル投資家と女性の類似性

賢い女性だと学生のうちに将来有望そうな人に繋がろうとする。
まるでエンジェル投資家のようにシード、つまり学生の段階から投資をするのだ。優秀な苗床(大学)では優秀な人材が生まれやすいからこのような投資に適している。例えばシリコンバレー(東大)のようなイノベーションが活発な場所では大学側とセコイアのようなキャピタルが直接繋がっていて、互いに投資したりするシステムが出来上がっている。そこに一般のベンチャーキャピタルが付け入る隙はない。
また、他のベンチャーキャピタル(女性達)も投資とリターンをしっかり考えて人脈の取捨選択しているだろう。

スタートアップのゴール地点

さて、社会人になりスタートアップからベンチャーへと成長した。ベンチャーにもいくつかのフェイズがあるが、上場or買収の段階が一つの分かれ目になる。
上場、つまり東証一部のような大企業へと就職や、公務員になるという買収のようなパターンだ。ベンチャーにとって買収は一つのゴールでもあり、最近のスタートアップは初めから買収を狙って設立される場合も多い。
公務員は安泰という印象から女性たちにとっては人気だ。

投資家のリスクとリターン

もちろんベンチャーや大企業でも倒産or経営不振になることもある。しかし、エンジェル投資家はそれを見越してポートフォリオを組み分散型の投資をしている。例えば100のスタートアップに投資すれば1は当たるかもしれない。
外れたものは恨みっこなしだが、当たれば他の損失はゆうに賄えるだけのリターンがある。
スタートアップに投資すると大体1%ほどの持ち株比率を獲ることが出来る。1%のシェアは低いと思うがgoogleamazonクラスになると1%でも大きい。

資金調達が出来るスタートアップ起業とは

そしてスタートアップベンチャーの中にはICOクラウドファンディングなどで資金調達をしているところもある。
このようなスタートアップはエンジェル投資家が投資したくなるような強みや魅力を持っていて、例えば大学生のうちに宅建など資格を取得したりサークルの部長になるタイプなどだ。
このようなスタートアップは上場や買収されやすいから資金が集中しやすい。

エンジェル投資家が重視するもの

また投資家は起業家のプレゼンでは「人柄」を最も重視している。うまくビジネスモデルが回らなくても、この人ならと思える人材にはとことんバックアップしたくなるものだ。
そして、その人ならではの人柄、つまり人間性はこれから先のAI時代においても非常に重要なステータスになる。

起業家との関係性

また、エンジェル投資家にも色んなタイプが存在する。投資したスタートアップの経営や運営面について相談役としてサポートするタイプや投資だけしてあとはスタートアップに自由に任せるタイプもいる。
つまり学生のうちから距離感が近く常に友人として相談に乗ったり遊ぶ関係もあればクラスやサークルが同じになって交換しただけの放任タイプみたいなもの。

起業家とエンジェル投資家の役割

エンジェル投資家にとって、何が重要なのか。
それは起業家に対して投資側もバリューを提供しないといけないことだ。お金以上のなにかを提供出来なければうまく投資家を成功に導くことはできない。 また、投資家がやりやすいように事業計画に口出ししたりは基本せず、放任する方針は大切。でも困った時は全力でサポートするのが投資家の役割だ。また、計画の途中で諦めるのは愚の骨頂で、しっかりと投資先を見極めたならば最後まで付き合っていくべきだ。


これからのSNS

SNSアカウントが就活で重要視される

就活になると企業の採用担当が学生のSNSアカウントをサーチするという噂があり、鍵アカウントにして特定されないようにする学生はたくさんいる。
しかしこれは正直周回遅れ過ぎる。

これからはSNSアカウントが就活や面接に重要視される時代が絶対に来るからだ。
現に、イノベーションを起こしているベンチャーやスタートアップの求人に特化した某就活サイトではSNSのような「繋がり」が重要視されていて、さらに募集企業に気軽にエントリーして私服で担当者と食事に行くことだって出来る。
従来までのエントリーシートを書いてスーツ着て集団面接をするような就活とは全く異なった世界が実はもう既に存在しているのだ。

ではなぜSNSアカウントが重要視されているのか。それはSNSが一番応募者の「人柄」がわかるツールだからだ。
エントリーシートや履歴書からは分からない人柄というものにこそ人事は一番重要視している。 特に新卒ではほとんどがポテンシャル採用なのでより人柄が重要視されるわけだ。

人柄は人間性とも置き換えられる。
以前に下に似たようなツイートもしているが、ポスト平成時代にくるであろうシンギュラリティ時代においてはこの人間性というものが人間より賢くなったロボットには出来ないものであり、一番の価値になる。

私の好きな著書に落合陽一氏の「超AI時代の生存戦略」と「これからの世界をつくる仲間たちへ」があるが、こちらに詳しく書いてあるので是非読んでみて欲しい。
シンギュラリティとは何か、AIによって仕事が奪われる前に一体何をするべきなのかなど多くのメソッドが記されている。

https://www.amazon.co.jp/dp/4479795618/ref=cm_sw_r_tw_awdo_c_x_EBkAAb6VMTTC1

落合陽一氏について知らない人はこちらの講演を視聴するのがオススメだ。著書も動画もWeeklyOchiaiもほぼ全部目を通したがとりあえずの導入はこの動画が最適。
https://youtu.be/_dUPcFfjnLEyoutu.be

こちらの記事ではディープラーニングや仮想通貨など落合陽一氏が考えていることがまとめられているが、かなり濃密な記事になっているので読み応えがあり必読すべき内容だ。
newspicks.com


SNSは個人のWikipedia

就活以外にもSNSアカウントというものは非常に価値が高い。なぜなら圧倒的に個人の情報量が多いからだ。履歴書やエントリーシートと比べてもSNSでは日々のツイートによって常に情報が更新され蓄積されていく。
そこには膨大な自分史のようなものが形成される。
そしてこれはその人の人間性を最も表しているものであり、誰にでも見えるし見られてもいいその人の表の顔でもある。履歴書などの裏の顔で採用しても、実際に仕事が始まると表の顔と接することになるので、その人の表の部分の理解というのは必要であり、最も重視するべき要素になる。それにSNSという情報ソースはとても価値があるのだ。

また、SNSの圧倒的な情報量はその人のWikipediaみたいなものでもあるので、何か知りたい時にもデータ抽出しやすい。例えばその人があるアニメの感想をSNSに投稿していたならば、リアルで会った時にそのアニメについて話を振れば会話を弾ませることだって出来る。

もっと規模が大きくなると例えば企業名でエゴサしたり”トレンド“と言われる人気ワードや、有名人からインフルエンサーまでどの程度フォロワー数がいて人気なのか数値化されていたり、SNSには巨大なビックデータが蓄積されているので、もはや個人だけでなく、企業にも無くてはならないレベルのものになっている。

これからの時代ではSNSを活用し、運用していくことがより求められていく。プライベートやプライバシーの概念は変化していくだろう。
今回の記事で、SNSや人間関係、人脈についていま一度確認してみる機会になればと思う。